パン(パンニング)やズームのように、そこにカメラの操作・動きが加わったものになると、
構図よりも安定した画面の動きの方が重要となります。
パン(パンニング)⇔ティルト(ティルティング)
カメラを左右に振ることをパンと言います。
カメラを上下に振ることをティルトと言います。
手持ち、三脚と問わず使う技法です。
三脚の場合には水準器でカメラの水平をとってから操作します。
パンやティルトの効用は3つあります。
@位置関係を表現する
A広さや高さを表現する
B移動する被写体を追いかける
そしてパンやティルトの動きとセットで必要なのが「トメ」の動作です。
「トメ」とはパンやティルトを始める前の画像と後の「決め」の画像とにそれぞれ、
少なくとも5秒くらいのカメラを動かさない画像を撮影することです。
これは一見無駄に思われるかもしれませんが、後の編集作業にもたいへん役立ちます。
(例)
位置関係を表現する
例えば、公園の全景を説明的に撮影する際に、
左手に公園入口があり、真中にブランコ、右手にベンチがある様子をパンで撮ります。
別々に撮ったものでは位置関係が示せないためです。
パンの始めの被写体と終いの被写体をトメでしっかりと見せる必要があります。
広さや高さを表現する
例えば、広角レンズでも撮りきれない広さの甲子園球場観客席の様子を、
端から端まで見せるためにはパンを使います。
意識的にゆっくりと等速でパンさせると効果的です。
移動する被写体を追いかける
フォロー・パンニングとも言います。河川敷で走る犬を撮る場合など、
固定した画面からはどうしても動いてはみ出してしまう被写体を、
撮し続ける為には必要なテクニックです。
犬の走る速さに合わせてパンし、走る方向を予測してコントロールします。
ズームアップ⇔ズームアウト
DVカメラのズーム機能を使って、画面に動きをつくることができます。
「ズームアップ」は大きな物体や、
広い場所の全景からズームして細部に注目させる場合に使います。
「ズームアウト」は注目する細部から、全体やまわりの状況を伝えて説明する時に使います。
逆光を克服する
被写体がカメラに正面を向けている時、
被写体の背後から光(例えば太陽)が当たっている状態を「逆光」と言います。
この場合、背景が極端に明るく映り、被写体の正面が影になってしまいます。
これを防ぐためには3つの方法があります。
@逆光補正機能を使う。
A画面の中の被写体の割合を多くする。
B光源を被写体の背後からずらし、斜光条件で撮る。
※逆光はドラマチックな構図となるため、それを生かしてとる演出もあります。
マニュアルフォーカス
オートフォーカスで対応できないシーン、
例えば撮影中にカメラのすぐ前を頻繁に人が横切って、
ピントがそちらに合ってしまう場合などでは、
自分でフォーカスリングを回してピント合わせをする必要があります。
マニュアルで被写体にピントを合わせる場合は、
広角で撮影する場合でも一旦被写体をズームアップにして、
フォーカスリングを手動で動かしてピントを合わせます。
その後、フォーカスリングを動かさないように注意して撮りたい画角にズームを調整します。
望遠でのピント合わせ後、
ズームアウトして広角にすると被写体へのピントが合ってないように見えることがありますが、
これはファインダーや液晶ビューの画素数が少なくなった為で、ピントはズレていません。
逆に言えば広角側で小さい被写体にマニュアルでピントを合わせるのは難しいといえます。
パンやティルトやカメラ手持ちといった動きの中でマニュアルフォーカスする際には、
「トメ」の位置でピントが合うように練習をしておくと画がキマリます。
明るさ(露出)
被写体が逆光条件のときや、
カメラがパンしたときに光線条件が順光から逆光に変化するときなどに、
マニュアルで明るさ(露出)を調整します。
その際、気を遣わなければならないのは、ズームやパンでカメラの画が変わるときに、
どの画を伝えたいのかを明確にすることです。例えば、ズーム前の画を明るく撮りたいのか、
ズーム後の画を明るく撮りたいのかの判断です。
また、フォロー・パンの場合には画全体の光線状況によっての明るさ調整ではなく、
原則的に被写体の(顔などの)明るさを一定にするようにします。
それはまた、被写体が暗い所から明るい所に移動したという説明にもなります。
ホワイトバランス
オートホワイトバランスの機能は、
画面の中の一番明るいところを「白」であろうと仮定してホワイトバランスの調整をするものです。
そのため、いろいろな種類の光源が混じっているライヴ会場などでは白がきちんと白に映りません。
その時にはカメラの画面いっぱいに白いもの(白い紙など)を撮し、
マニュアルでホワイトバランスをとります。
マニュアルで設定を固定した場合、光源が変化したら当然バランスも崩れるので、
オートホワイトバランスに戻すか、またはマニュアルで再度バランスをとり直します。
シャッタースピード
通常は60分の1秒に設定されています。
高速で動くもの(高速走行中の車など)を鮮明に撮影したい場合、
60分の1秒ではコマ送り再生するとブレた映像になっていることが確認できると思います。
これに対処するため、
シャッタースピードを高速(8千分の1秒や1万分の1秒など)にマニュアル設定できる機種があります。
また、撮影後にコマおくり(スローモーション)で映像を編集したい場合や、
静止画を切り出したい場合に高速シャッターを使っておくと有効です。
暗い場所での被写体の撮影や、たとえば夜行性動物の撮影などでは、
シャッタースピードを低速(4分の1秒など)にする(スローシャッターにする)ことで、
映像はブレますが明るく撮影することが可能となります。
テレビやパソコンのモニターをチラつきなく撮影したい場合には、
シャッタースピードを15分の1に設定するとチラつきがなくなります。
蛍光灯のチラつきを抑えるのにもシャッタースピードのマニュアル調整が活用できます。
------------------------------ 撮影技術 INDEX ------------------------------
STEP1.
STEP2.
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